異変に気付いたのは、部屋の中を見たときではありません。
ドアを開けようとしたときでした。
以前なら普通に開いていたはずなのに、途中で何かにぶつかります。少し力を入れても半分ほどしか開きません。
隙間から中を見ると、ドアの裏側まで袋や衣類、雑誌などが積み上がっていました。
何とか体を滑り込ませて室内へ入ると、さらに驚きました。
部屋の中央に細い通路があるだけで、その左右は大量の物で埋まっています。別の部屋も同じような状態でした。
家族が想像していた「ちょっと散らかっている」というレベルを完全に超えていました。
開かなくなったのは一つのドアだけではなかった
家の中を確認すると、物に邪魔されて完全に開かない場所がいくつもありました。
押し入れの前にも荷物が積まれています。
中に何が入っているのか確認したくても、まず手前の物をすべて動かさなければ扉を開けられません。
窓の前にも物があります。
換気しようと思っても、窓まで近づくこと自体が大変です。
生活できる範囲がどんどん狭くなっていることが分かりました。
本人は毎日少しずつ物が増えていく環境で暮らしていたため、ここまで深刻になっているという感覚が薄かったようです。
物を別の場所へ動かしても何も解決しない

最初はドアの裏側にある物を別の部屋へ移動しました。
これでドアは開きます。
しかし、移動先の部屋がさらに狭くなりました。
これでは問題を別の場所へ移しただけです。
ゴミ屋敷を本格的に片付けるなら、家の中で物を移動させるのではなく、不要な物を家の外へ出して総量を減らさなければなりません。
ところが、各部屋に大量の物があるため、一つずつ確認しているとなかなか進みませんでした。
こうした自力での対応が難しい物量になっているなら、岡山市でゴミ屋敷片付けならハートスタッフへ相談する方法もあります。ハートスタッフでは岡山市を対象にゴミ屋敷片付けについて案内しているため、家全体に大量の物やゴミが広がっている場合にも相談先の一つとして考えられます。
最初の目標はドアを全開にすること
今回は少し変わった目標を決めました。
すべてのドアを普通に開けられるようにすることです。
玄関から始め、居間、寝室、押し入れと順番に周辺の物を減らしていきました。
ドアが完全に開くだけでも作業しやすさが変わります。
人の出入りがしやすくなり、大きな物も運び出しやすくなりました。
さらに窓の周辺も片付け、普通に開閉できるようにします。
窓を開けて空気を入れ替えられるようになると、閉塞感もかなり減りました。
見慣れてしまうことが一番怖いと感じた
本人と話していて印象的だったのが、「毎日見ているから普通になっていた」という言葉です。
昨日より今日、急に大量の物が増えたわけではありません。
少しずつ増えているため、その変化に慣れてしまいます。
ドアも最初は少し引っ掛かる程度だったのでしょう。
それが徐々に開かなくなり、最後には「半分開けば入れるからいい」と考えるようになっていました。
生活に合わせて部屋を片付けるのではなく、物だらけの部屋に自分の生活を合わせるようになっていたのです。
まとめ
ドアが荷物に当たって開かない、窓までたどり着けない、収納の中を確認できない。
こうした状態は、家の中にかなり大量の物があるサインです。
一か所だけなら物を移動して対応できますが、家全体が同じ状態なら、それだけでは解決しません。
まず不要な物を減らし、本来使えるはずのドアや窓、収納などを普通に使える状態へ戻す必要があります。
本人にとっては見慣れた光景でも、久しぶりに訪れた家族が「これは危ない」と感じることもあります。
ドアが普通に開かなくなるほど物が増えているなら、本格的な片付けを考える一つのタイミングといえるでしょう。

